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ドライパックの受託製造

開封してそのままはもちろん、煮たり炒めたり、
加熱調理してもおいしく食べられるドライパック受託製造の
事業内容をご紹介いたします。

 

缶詰・パウチ

大豆、ひじき、ミックスビーンズ、コーンなど

ドライパックとは?

「ドライパック製法」のことです。
「ドライパック製法」とは、水戻ししたり軽くボイルした素材を、
缶やレトルトパウチに詰め、素材に含まれる水分で蒸し上げる製法です。

ドライパックが愛される理由

開けてすぐ食べられる

水洗いの必要もなく、容器をあけてそのまま食べたり、そのまま料理に使えるので、とっても便利です。

例えば、ご家庭で「ひじきの煮物」を作るとき、一般的には乾物ひじきを水戻しして調理します。しかし、水戻しには手間や時間(約15分)がかかり、日々忙しい主婦の方々の悩みの種になっています。
ドライパックは、水戻しの必要がなく、開けてそのまま食べれるので、
いつでも簡単に栄養価の高いひじきを楽しめます。

受託製造品(日本生活協同組合連合会)

長期保存できる

賞味期限
→ 製造日から3年間
パウチ→ 製造日から1年~1年半

常温で長期保存が可能なので、備蓄食に適しています。

※ 大豆のドライパックは特に備蓄食に適しています。
災害時、被災地では食べ物が不足し、被災者は低栄養状態となります。この場合、体内に余分に貯蔵することができないタンパク質、水溶性ビタミン、ミネラルが欠乏する恐れがあり、これを補うのに、大豆は有効です。

災害時の避難所における食事提供の計画・評価のために当面目標とする栄養の参照量

エネルギー
2000kcal
たんぱく質
55g
ビタミンB1
1.1mg
ビタミンB2
1.2mg
ビタミンC
100mg

参考文献 厚生労働省健康局総務課 生活習慣病対策室 平成23年4月21日事務連絡

水煮との違い

ドライパックは水煮と違い、液汁に浸かっていません。そのため、ドライパックは水煮に比べて重量が軽く、旨みが残り、素材が軟化せず、液だれがないため食べやすいなど多くの特徴があります。

「おいしさと栄養」

ドライパックのおいしさは素材本来の旨みです。

一般的な大豆水煮缶詰と大豆ドライパック缶詰を比較してみると…

分析項目 分析値(/商品100g)
大豆ドライパック 大豆水煮
水分(g) 59.1 69.5
タンパク質(g) 15.4 12.7
脂質(g) 9.5 8.6
糖質(g) 5.7 1.9
食物繊維(g) 7.9 6.3
ビタミンB1(mg) 0.14 0.06
大豆イソフラボンアグリコン(mg) 68 42

(参考文献より表を引用)

※試料は、同じ原料大豆を使用し、同じ加熱殺菌条件で試作し分析した

結果
大豆水煮と比べると大豆ドライパックの方が栄養成分である糖質が3倍程度多く、遊離アミノ酸では、甘味系のアラニン(Ala)他が4倍、うま味系のグルタミン酸(Glu)他が5倍多く含まれていました。
このことが、大豆ドライパックの味の特徴である、ほんのりと甘く、うま味があり、おいしい理由です。

参考文献 トーアス(株)(2015): 月刊フードケミカル、(11)、P56-59

ドライパックのパイオニア

「大豆ドライパック」缶詰は水煮大豆の改良品として、1988年にトーアスが他社に先駆けて、製造を開始しました。
生協(日本生活協同組合連合会)との共同開発で誕生し、当初は、「大豆ハイバキュームパック」という名称でした。その後、「ひじきドライパック」「スイートコーンドライパック」「ミックスビーンズドライパック」が誕生し、2005年にはレトルトパウチのドライパックも誕生しました。
誕生から約30年、ロングセラーを続けており、今も愛され続けています。

「確かな品質」「安心・安全」なドライパックをお届けするために

当社が掲げる食品安全方針のもと、「確かな品質」「安心・安全」なドライパックをお届けするため様々な取り組みをしています。

異物混入対策

1. 製造作業者の対策
作業者は必ず規定の作業着を着用します。この作業着には、異物の原因となる私物の持込みや、毛髪が着衣外へ脱落することがないよう、さまざまな工夫がしてあります。
また製造工場内へ入場する際は、毛髪・塵埃除去機、粘着ローラー等を使用して、作業着に付着した毛髪等を完全に除去しています。また工場内へ持込みができるものを限定して、不慮の異物混入を防いでいます。

2. 製造工程の対策
万が一原料に金属類などの硬い異物が混入していたとしても、それを取り除くために、工程の複数個所にX線異物検出機および金属探知機を設置して、全数検品を実施しています。
また包装容器に原料を充填する直前には、人の目による原料の選別を実施して、異常な原料や夾雑物を取り除いています。

高品質を生む真空度の確保

缶詰容器内部を真空処理する事で、容器内の沸点を低下させ、伝熱性を向上させることができます。
その結果、短時間で効率的な加熱殺菌が可能となり、より高品質な製品を作ることができます。
また缶詰容器内の余分な空気を除去することにより酸化を抑え、できるだけ新鮮な状態を長期間保持し、品質の安定化を図っています。
ドライパックは高真空であることから、缶詰容器は非常に強い力で内側に引っ張られ、蓋面は内側に湾曲しています。その湾曲度合を利用した自動検知機を導入して、全数連続モニタリングで密封検査を行っています。

ドライパックができるまで(大豆ドライパック缶詰)
  • 厳選した大豆を水に漬けます。
  • 基準時間ボイルします。
  • 不良豆、異物などを選別します。
  • 缶に充填します。
  • 缶内を真空にして、巻締めます。
  • 加熱殺菌します。
  • 箱詰めし、出荷します。
  • おいしさにも食の安全にもこだわったドライパックの完成です。
ラインスペック

トーアスのドライパックラインは、2タイプの容器(缶詰、パウチ)で製造することができます。固形物の混合充填技術や液体の充填技術で多様な製品の製造を実現しています。

  缶詰 パウチ
種類 M2号、K7号、
T2号、5号缶など
スタンディング、平、
アルミ、透明など
生産能力 4,200缶/時×3ライン 4,200袋/時×2ライン

※生産能力はサイズ、充填物によって異なります。